活性酸素って?
あなたは「活性酸素」と聞いて何を想像しますか?
「活性」化した「酸素」だから、何となく私たちの体に良さそう!?など、私は初めて「活性酸素」という言葉を耳にした時、「活性」と言うのだから、体に良い酸素なのか!?と思いました。最近では耳にすることも多くなってきた「活性酸素」ってそもそもどんなものなのでしょうか?
「活性酸素」とは酸素の中でも特に「酸化力が強い酸素」のことをいいます。ご存知の通り、人間にとって「酸素」は生命維持をしていく上で欠くことのできない大切なものです。酸素はあらゆる元素の中で最もエネルギー効率の高い元素であり、この酸素を利用して摂取した栄養分を分解し、エネルギーを生成することによって、私たち人間は生きています。「活性酸素」は私たち人間の普段の営みである呼吸を通して、酸素を消費する過程でたえず生成されているのです。
体内に取り込まれた酸素のうち、1〜3%くらいが「活性酸素」になります。(人によっては5〜10%という人もいます。
活性酸素の働き
私たちは日常生活において常に様々な細菌やウィルスといった病原菌にさらされており、呼吸の都度その細菌やウィルスは体内へ侵入してきます。しかし、私たち人間には持って生まれた防御システムが備わっているため、健康な状態であればこれらの病原菌におかされ、病気になることから、この防御システムは私たちを守ってくれます。これが「免疫力」であり、白血球は外から進入してくる病原菌を「活性酸素」の力を借りて撃退するのです。このように「活性酸素」は適量であれば私たちの身を守る強力な武器として役立ってくれます。
この「活性酸素」の働きを利用した身近な例では、オキシドール(過酸化水素水)があります。オキシドールは「活性酸素」を2〜3%に薄めた水溶液で、傷口にかけるとブクブク泡(酸素)が出てきてばい菌を殺してくれます。
体をさびつかす活性酸素
活性酸素とは酸素の中でも特に酸化力が強い酸素のことをいうわけですが、そもそも「酸化」とはどのようなことをいうのでしょうか?
「酸化」とは、物が酸素と結合する働きのことをいいます。身近な例では、時間の経過と共にさびていく釘や包丁で切ったりんごの切り口が茶褐色に変色していくさまも「酸化」が原因です。
人間の体を形作る、約60兆個の細胞その1つ1つが、体内に張り巡らされている血管を流れる血液から、酸素と栄養分を受け取り、酸素の力を利用して栄養分を燃焼させる(酸化させる)ことによってエネルギーを得るのです。しかし、一方で酸化した(された)細胞は、細胞本来の役割を果たすことができず、結果さまざまな病気を起こす原因にもなるのです。
「活性酸素」は私たちが酸素を利用して生きていく上で、必ず発生(生成)されるものであり、適量の「活性酸素」は私たちの身を病原菌から守ってくれる大切な役割を持っています。その一方で、適量を越え過剰に発生した「活性酸素」は私たちの体内で暴れまわり、他の物質と反応して細胞1つ1つの特性を変えるとともに機能までも低下させ、ついには破壊してしまうという、プラスとマイナスの要素を持っているのです。
過剰に作られた「活性酸素」は、鉄が酸素によってさびるように私たちの体(細胞)をもさびさせるのです。過剰に作られた「活性酸素」はさまざまな病気の原因と言われており、病原菌だけでなく、正常な細胞までも攻撃し、酸化させ、細胞内のDNAを傷つけたりすることで、人間にとって大切な遺伝子情報を書き換え、ガン細胞を発生させることもあるのです。他にも体内のコレステロールや中性脂肪という脂を酸化させることによって「過酸化脂質」に変化させ、血管壁に付着することで血管そのものをもろくしたり、血管をふさぐなどすることで「動脈硬化」や「脳梗塞」「心筋梗塞」などの原因にもなったりするのです。
活性酸素を発生させる要因
私たちの体内で絶えず発生している「活性酸素」は、以下のようなさまざまな要因によって発生することがわかっています。
【活性酸素の発生要因】
・喫煙(喫煙者のそばで伏流煙を吸った時)
・日常生活でのストレス
・食品添加物(コンビニ弁当などの加工食品)
・不規則な生活
・飲酒
・農薬などの化学物質(また農薬がかかった野菜など)
・車の排気ガスや工場からの有毒ガスを吸った時
・電磁波(携帯電話、パソコン、電子レンジなど)
・太陽からの紫外線
・激しい運動
これらの要因によって過剰に「活性酸素」を作り出すことは、私たちの老化のスピードを速めたり、ガンや心疾患、糖尿病などの生活習慣病の原因となり、生命の危険すら引き起こすとても怖い存在でもあるのです。
活性酸素が原因の病気
私たちの体を病原菌から守ってくれる一方、過剰に発生した「活性酸素」は、私たちの体をさびさせ、さまざまな弊害を引き起こすことがわかっています。なんと、200以上もの病気が「活性酸素」と深い関わりがあると言われています。ガンや心疾患、糖尿病においては90%が「活性酸素」が原因ということもわかってきました。(残りの10%はウィルスによるものと言われています)
【活性酸素による病気の例】
ガン、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化、老化、アトピー性皮膚炎、花粉症、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、生理不順、子宮筋腫、脂肪肝、リウマチ、白内障、小児喘息、てんかんなど。
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Last update:2024/4/2
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